僕はおばあさんが外国人であることに驚きすぎて、一瞬果乃がアメリカに連れて行かれることを忘れてしまっていた。


これって、あれだよね。



果乃、クォーター…。



そりゃこんなに可愛いわけだ…。



「おばあちゃん…」



「果乃…アメリカに帰りましょう」


「あの、私…」



そうモゴモゴとかのが言い返そうとするとおばあさんは笑った。


「…ふふ、嘘よ。美和さんから聞いているわ、日本に残るんでしょう?


息子さんとも仲良くしているようだし、…どの子かはわからないけどね。


美和さんに迷惑かけちゃダメよ?たまには連絡しなさい?


高校は好きなとこに行くといいわ。お金の心配なんていらない。遅れた数年、取り返せるといいわね」



「おばあちゃん…ありがとう!」



「果乃が幸せならそれでいいのよ。


で?ここの息子さんはどの子かしら?こちらのイケメンさん?」



「あ、違うの、こっちの可愛い子」


その紹介はだいぶと複雑です。


おばあさんは僕の方を向くと耳元で囁いた。



「果乃のこと大事にしてくださる?泣かせたら…ただじゃおきませんよ?」



「は、はいっ!」



に、二重人格だ…怖い…。




そのあと、おばあさんはアメリカに帰っていった。






無事、僕と果乃は引き剥がされることなく、この問題は幕を閉じた。