「あぁ、元ボーカルの子だ。可愛いよね。受験、したんだ」
「そう、それでここにいるの」
「そんなピアスじゃらじゃらつけた保護者はここには来ないと思うなぁ」
「イメージ崩してごめんねー」
月城さんは僕の前の椅子に座った。
腕には『場内整備』と書かれた輪っかが付いている。
「整備サボって大丈夫なの?」
「今はね?一応、受験者もテスト中だから、黙ってくれてるしね」
清楚な子とは言ったものの、よく見ると安里の爪には薄い赤色のネイルが塗られている。
バッチリラメまでついて。
「最近、バンドの調子はどう?」
「とってもいいと思うよ?柚月も頑張って歌ってくれてるしね。
私は、果乃ちゃんの歌声を知らないから、柚月は今の『White liar』の声として、適役だと思ってる。
果乃ちゃんのころも良かったんだろうけどね?」
ふふっと笑うと白い手を口元に寄せた。
「そういえば咲良ちゃん。本当に唯兎くんのことが好きだったんだね。
バレンタイン作ったところまで来て渡すか渡さないか、とっても悩んでたよ?」
「そうなの?」
「結局、果乃ちゃんに悪いって、渡さなかったみたいだけどね?」
人伝てに僕のことを好きだと言ってくれる人の話を聞かされるとなんともやるせない気持ちになる。
「そう、それでここにいるの」
「そんなピアスじゃらじゃらつけた保護者はここには来ないと思うなぁ」
「イメージ崩してごめんねー」
月城さんは僕の前の椅子に座った。
腕には『場内整備』と書かれた輪っかが付いている。
「整備サボって大丈夫なの?」
「今はね?一応、受験者もテスト中だから、黙ってくれてるしね」
清楚な子とは言ったものの、よく見ると安里の爪には薄い赤色のネイルが塗られている。
バッチリラメまでついて。
「最近、バンドの調子はどう?」
「とってもいいと思うよ?柚月も頑張って歌ってくれてるしね。
私は、果乃ちゃんの歌声を知らないから、柚月は今の『White liar』の声として、適役だと思ってる。
果乃ちゃんのころも良かったんだろうけどね?」
ふふっと笑うと白い手を口元に寄せた。
「そういえば咲良ちゃん。本当に唯兎くんのことが好きだったんだね。
バレンタイン作ったところまで来て渡すか渡さないか、とっても悩んでたよ?」
「そうなの?」
「結局、果乃ちゃんに悪いって、渡さなかったみたいだけどね?」
人伝てに僕のことを好きだと言ってくれる人の話を聞かされるとなんともやるせない気持ちになる。

