「いいねぇー!あーや〜。今日も可愛いよー」


「…ウザい…」


「なーんで?」


「ウザいもんはウザい…」



紫陽花の生き生きとした表情が見えるようになった今日この頃。


外は曇り空。


このまま、雨が降るのかな…。


そんな事を思いながら、幾つものシャッター音と、その度にたかれるストロボにポージングを決めた。



そして私の周りで、カメラを持って忙しなく右へ左へと動くこの男…片丘蒼空は。



「んーー!可愛い!キュート!ビューティフル!!」



なーんて、何時のように弾んだ声で、私のことを褒め称えていく。