【短】残月、残滓、残照、残恋。そして、残愛…。

ピピピ…

ピピピ…



控え目だけれど、規則的な電子音。

私は手探りで、そのアラームの基であるスマホを取ろうとして、その音がベッドの近くにないことに気付く。



「…んー……あー…そっか、バッグの中に入れっぱなしだった…っけ」



むくりと起き上がって、ぐうっと伸びをする。

変な格好で寝てしまったからか、あちこちがパキパキ軋んで地味に痛い。



ピピピ…

ピピピ…



その間の自動的にスヌーズへと切り替わったアラームは止まることなく部屋の中に響いていた。



ふわぁっと1つ欠伸をして、目尻に浮かんだ涙を拭ってから、私はスマホを入れたバッグを目指した。



「…なにこれ…」



アラームを止めて、待受を開くとそこには溢れ返るほどのソウの名前。


私は、ため息を吐く。



あれほど、あからさまに構うなと宣言したのに、一体ソウは何を考えているのか…。


私は、とりあえず通話の通知だけ全て削除して、かたんとテーブルの上にスマホを置いた。