1%の甘さで


杏里の隣を見れば、ひとみんがクスクス笑っている。



「お、おはよう」



未だに私の頭を鷲掴みにしたままな杏里に恐る恐る挨拶。



「もう、昼の時間だけど。」



さらりと言う杏里の言葉に私は衝撃を受け、固まった。




「はっ!はいぃぃぃ!?」



今、昼!?



私1時間目から寝てたよね!?




どんだけ寝てんだ私!!




てかよく先生4時間も気づかなかったな!?



だって“起立、礼!”の時も座ったままな私を不審には思わなかったんだろうか…!




「なにがあったか、ちゃんと教えてもらうわよ」



は、はい。杏里さん!



「じゃー、食堂にレッツゴー」



ピリピリしている杏里とは対照的なひとみんが、ゆる〜く言ったのを合図に食堂に向かった私たち。