1%の甘さで


少し暗くなり始めて、ここら辺は人通りが少ないからシーンっとしている。



幽霊が出そうな雰囲気で少し怖くなって早歩きになる。



こんな時は楽しいことを考えよう!



えーと、人見知りしないのもあって今日さっそく友達できたし、これからの高校生活楽しみだな。



と、だいぶ呑気に鼻歌交じりに歩いていたところだった。





急に背後から腕を掴まれた。



「ぎゃっ」


いきなりのことだったから動揺して、女子とは思えない変な声が出た。




え!?なになになになに!?



…もしかして、ゆ…、ゆっ、ゆゆ、……幽霊…!?



もう勘弁してー!



私、幽霊とか信じちゃってるから!


心霊系だめなのよ!!




怖くて振り返られずにいると、真後ろで声がした。



「こんなところでこんな時間に女の子1人じゃ危ないよ?」




ゆっくりと振り返ると、50代くらいの太ってて頭が寂しいおじさんが鼻息を荒く私の手を掴んでいた。



え。なにこのおじさん


私に何か用!?



ひとまず幽霊じゃなかったのは良かった。が!





これはこれでまずい状況!!