「誰かを、助けなきゃいけないの?」

「なによ、それ」

「意味わかんない・・・・・・」

おそらく、バラバラになったクラスメイトの全員が思っただろう

救出?誰か困っている人がいるの?

だとしても・・・・・・なんで?

『ゲーム、スタート』






あたしたち4人は、舞美がいなくなったということでしんみりしていた

「・・・・・・救出、か」

ようやく口を開いたのは美結。

わからない。カミサマの意図が分からないよ

何があって、こんなことしてるんだろう?いや、そもそも人間?本当にカミサマ?

ううん、そんなはずない。カミサマがこんな所にいるなんてね・・・・・・

「なに変顔してんのよ」

「へ?」

「顔、ごちゃごちゃになってたわよ。元々、ごちゃごちゃの顔がさらにごちゃごちゃになってたわ」

み、美月ー?!

「へ?いやいや、そんなはずないって」

そりゃ、可愛くはないけど。そんなに変顔してた?

「え、見たかったなー結月の変顔」

「えー?美結まで美月に感化されちゃって!っていうか、あたししてたつもりないんだけど?」

「いや、してた」

「見間違い!」

あたしと美月とのやり取りで、少し空気が和んだ

「あはは・・・・・・よし、まず考えよう」

ひと段落ついて、美結が提案する

頷くあたしたち

「このゲームの意図はさておき、今考えるべきは───」

「誰を救うか・・・・・・?」

「その通り」

あたしの疑問に美結は満足そうに頷いた

「救うってことは、だれか困っている人がいるってことなのかな?」

「さあ・・・・・でも、助けなきゃいけないからね。その可能性は十分にある。それどころか、それが正論になるかもしれない」