「あと、このゲームを始める時、参加者全員で"儀式"って言うやつ、やらねぇといけねぇから」

「儀式?」

クラス全員が聞き返した

「お、おう・・・・・・なんつーか、呪文唱えればいいらしいぜ」

「呪文?」

またクラス全員で聞き返した

なんか、急にファンタジーじみてきたね?

「ま、何とかなるだろ」

「非科学的だよ」

「は?」

棗の言葉に、ポツリと呟く男子が一人

真面目くんの、聖夜だ

頭脳明晰で、いつもテストでは一位を美月と争う、唯一の男子だ

「呪文を唱える?あまりにも非科学的かつ信憑性に欠ける」

「い、いや、俺に言われてもよ・・・・・・」

「だがしかし、生徒全員参加なので参加はするが・・・・・・そのようなゲーム、信用できるのか?」

疑いの目を智也に向ける聖夜に、周りの視線が集中する

でも、一応参加はしてくれるんだ・・・・・・

「・・・・・・はぁ。すまない、空気を悪くしてしまった。忘れてくれ」

聖夜がため息をつきながら、そう言い放つ。少しだけ、空気が和む

「じ、じゃあ、0時まで大人に見つからないようにしとこーぜ」

「懐中電灯持ってきた人は前に出して。携帯の充電が少ない人とかに渡すから」

リーダーシップのある楓が小さな声で呼びかける

そういえば、懐中電灯、美月が持ってきてたっけ

さすが・・・・・・

他にも数本、懐中電灯が楓のところに集まる

「これだけか・・・・・・なんとかなるわね」

集まったのは、丁度十本

「二人組になって、二人に一つの懐中電灯・・・・・・か」

2人組・・・・・・

あたし達のグループは奇数だ

ま、別にクラスのみんなと仲いいけどさ

「結月、私聖歌となるわ」

「よろしくっ」

美月と聖歌がペアになったのを見て、あたしはほっと息をつく

さて、誰となろっかなぁ・・・・・・

「ん?」

あっという間にペアはできた

まず、男子は