蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

和男さんのようなケースは今までにも何件かあった。


亡くなった原因を、死者自らが伏せて語らなかった。


しかし、それはそれで時間が解決してくれるものだった。


犯人が捕まったり、親族の気持ちが死者に寄り添ったりして。


「なるようになるんだよ」


僕がそう言うと、柚木さんは不服そうな顔を浮かべる。


「なにそれ。今まではそうだったかもしれないけれど、今は私がいるんだから」


そう言って胸を叩く柚木さん。


僕は苦笑いを浮かべてパソコン画面に視線を戻した。