きみとなら、雨に濡れたい




青い鳥はレトロな喫茶店の隣にあった。鈴がついている白いドアを開けると、「いらっしゃいませ」と店員に言われた。


店内は思った以上に狭かった。でも品揃えがたくさんあって、女子たちが好きそうなレターセットやシール。可愛い置物にアイドルグループのグッズまでもが売っていた。

高木さんは色々と品定めをしながら、文房具コーナーの前で止まった。


「なにがいいと思う?」

高木さんが中腰になりやがら小瓶に入れられた小さな消しゴムを手に取った。


「俺に聞かれても分かんないよ……」

こういう店に入ったのだって初めてだし、プレゼント選びだってしたことがない。


「千紘くん、兄弟は?」

「いないよ。ひとりっ子」

「そっかあ」


高木さんは悩みながら今度はキャラクターのイラストが書かれたメモ帳をパラパラとめくった。


「どんな妹なの?」

すると高木さんの顔がパッと明るくなった。


「可愛いよ、すっごく!素直じゃないところもあるけれど、私は大好きなんだ」

「仲良しなんだね」

「私が離れられないだけなんだけどね」


この溺愛ぶりは一回りくらい歳の離れた妹なのかなと、勝手に想像した。

それでもプレゼント選びに協力はできなさそうなので、俺は目の前にあったシャーペンに触る。