《空我、赤羽君の病状が悪化した。至急、恵美ちゃんたちも連れて病院に来てくれないか?》 10月30日、朝8時すぎ。 俺が両親と和解してから、1週間もしない日の事だった。その日父親は慌てて通話に出た俺に、そう冷静な物言いで言い放った。 「わっ、わかった」 本当は、分かりたくなんかなかった。 あいつが危険だとか、そんなの微塵も理解したくなかったし、夢だと思いたかった。 やっぱり、俺のせいなのか?