「まぁ、空我その辺にしとけよ」



めぐの隣にいた潤がそう言ってきたので、俺はため息を吐いて反対方向に座っていた純恋にスーツのブレザーとネクタイを投げ捨て、ドアを見つめた。







「遅くなってすまない、じゃあ始めようか」




直後、部屋が開きトレーにお茶を自分の分も入れて7つと封筒と小瓶を置いた爽月さんが現れた。







「……爽月さんは、奈々絵を嫌っているんですか」



めぐは、真ん前にいる爽月さんをうたぐりぶかい目で見つめていた。







「……嫌っていたよ、昔はね」







爽月さんが切なそうな顔をしていったその言葉に、俺達は思わず全員息を飲んだ。