「ただいまー」





「「「1代目総長、
合格おめでとうございます!!」」」






潤に送ってもらって家に帰ると、玄関に入った途端、頭上にクラッカーの紙やリボンが降ってきた。





「……は?」




俺は、目の前にいる虹蘭現幹部の龍弥や、桜桃。それに、その後ろにいるめぐや純恋を見てただただ疑問符を上げることしか出来なかった。



「サプラーイズ!空我、誕生日おめでとう」





潤はそう言って、背後から俺に抱きついた。







「誕生日……?」




時刻は3月11日の0時ちょうどだった。









「お前、なんでこの親友の俺にも彼女にも自分の誕生日教えないわけ?おかげで俺はお前の母親から聞いて知ったんだけど」




「あ……」




呆れた顔をして抗議をする潤に、俺は口を両手で覆って、驚くことしかできない。






……………忘れるつもりだったんだ、




自分が生まれた日なんて。





…………だってその日は、俺が6歳になるとと同時に虐待が始まった日でもあるのだから。







人生を終わらせるつもりだった。同じ日に自殺をして、虐待ごとなかったことにするつもりだった。









でも、お前らはそんなことをさせてくれはしなかった。