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《潤ー、受かった》


「えっ!」



3月10日、午後3時、空我が俺にLINE通話をかけてきて、応じるとすぐさまそう言われた。




「ま、マジで?」




声を荒らげて、俺は聞き返す。


《あぁ》



「んじゃ、これからお祝いだな」







《なぁー、潤。…………それなんだけどさ、たまには中学ん時みたいに2人きりで遊びたいんだけど、……ダメか?》







電話越しでも、空我が頬を赤くして言ってるのがわかった。






この1週間の間にお互いの卒業式も終わったので、無事に合格なら、奈々絵の親戚に会いに行こうって話になっていた。






もちろん、合格祝いを虹蘭のメンツでした後に。






まさか、空我が祝いを2人でしたいと言い出すなんて俺は予想外で、テンションが上がった。





俺、いいのかな。






…………まだお前のことを好きでも。