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「独りじゃないか……」

夜。

湯船に浸かりながら、俺は小さく呟いた。


それがわかってても、まだ頼りきれないんだよな……。

身体の傷も見せらんない。


自分が嫌いなものを見せられるわけないだろ。

「空我ー」

体を洗ってると、潤がドア越しに声をかけてきた。

「んー?」

シャワーを止め、小さくドアを開ける。

「……やっぱ見たい」

すると潤は小さな声でそう言った。

よっぽど見たいんだな。はぁ……。まぁ、潤ならいいか。

「……部屋行ってろ。見せはしないけど、触らせるだけならいいよ」

小さな声で、俺は言った。

ドライヤーをして着替えてから、潤の部屋に行く。

潤は床の上に座って大人しく待っていた。

「……潤、本当に触るだけだからな」

「ああ、それでいい」

潤が頷いた瞬間、俺は部屋の電気を消し、着ていたジャージのファスナーを外し、ベッドに寝っ転がった。

「……空我」

ベッドを見下ろしている潤の腕首をつかみ、指を傷口に触れさせる。


すると潤はベッドの端に座り、俺の身体を首からゆっくりと触り始めた。

「……痛っ!」