俺は突き放すかのごとく冷徹な物言いで言い放った。





……いつもそうだ。



誰も、理解も共感もしてくれない。






“辛いことがあったんだね。大丈夫だよ、あたしは離れないから”





初めて出会った5歳の時、利亜さんは確かにそう言って笑い、俺を抱きしめた。







……でも、あの人は俺のその異常なまでの寂しがりやにつけ込んだ。








俺は、監禁を利亜さん本人にされていることに気づかなかったんだ。







だって、朝起きたら手足を縛り付けられて
ベットに寝かされていたのだから。







一体誰が想像するんだよ、





それをやっていたのが大好きな人でしたなんて最悪な事実を。







「……妖斗、寂しかったか?
怖いか?俺達が」





光にぃは、俺にそっと語りかけた。





寂しい?





他人事みたいに、わかったみたいに言うな。








……目の前で人を殺されたこともないくせに。






“あの子、親を殺されたんですって”





“可哀想な子”




“可哀想”




“哀れな子”






もはや、何度そう言われたか分からない。