今はそうなったことに感謝している。






あれ以来、俺の右腕はほぼ使い物にならなくなってしまったが。








傷が深すぎて、自然治癒しないのだ。








その腕は、喧嘩で殴られただけでドス黒い色をした血を垂れ流す。







病院に行って縫えばいいのは分かるが、





そんなことをしたら、十中八九治療費やらなんやらの問題で俺を捨てた親に会うハメになるのだろう。







仮に会わなくても、病院から確実に連絡はいく。





そう思うと、とても行く気にはなれなかった。







光輝は手当をしたその日、俺の意思を尊重すると言ってくれて、無理に病院に行かされたりはしていない。







しかし、このままではいつまた死にそうになっても可笑しくないのも確かだ。





言ってしまえば、
自らの手で腐らせてしまったこの体は、
運良く、
または奇跡的に三年以上持っただけなのだ。