「妖斗、体重は?」
そういった途端、妖斗の顔はあからさまに曇った。
「………46」
「太れ」
……LINEでどんな奴拾ったかは元々光輝から聞いていたが、それにしたって、これはあいつの予想以上に細い。
50キロ未満どころか、45キロ手前じゃねぇか。
「……食欲ないもん」
もんって、これは見逃せっていう意思表示なのか?狙ってやってるのか?
「……はぁ。まぁ、いきなり食えって言われて沢山食べるようになるのも無理な話か。
じゃあ、とりあえず今日からお前ご飯のお代わりくらいはしろよ?」
「…………翼にぃのケチ」
俺が威圧的にそう言うと、妖斗は不貞腐れたように頬を膨らませる。



