その後、聖理奈さんは勢いよく屋上のドアを開けて、楽しそうに笑った。







ドアから、白龍の下っ端がぞろぞろ屋上へ入ってくる。




俺はつい、その迫力が怖くなって後ろの方へ後ずさった。








「妖斗、何も心配するな。

……これから先のこと全部、俺達に任せろよ。言われなくたって、死ぬ気で守ってやっからよ」






光輝さんはそう言って、俺を背後から抱きしめた。








「お前らぁ、白龍の新メンバーを紹介する!

次楽妖斗だ!!





――さぁ、妖斗。地獄の果てだろうと天国だろうと、どこまでだって一緒に行ってやるから、死んでも俺から離れんな!!」







その言葉を俺がどれだけ心強いと思ったのか。





狙って言っているなら、光輝さんはよっぽどのもの好きだ。







……今だけ。もし、宣言通り本当に再び地獄へ落ちそうになったら、その時はちゃんと手放すから。








今だけは、騙されたと思って信じてみよう。