「東京No.2、再生の暴走族。
――白龍へようこそ、妖斗!!」





光輝さんはそういい、ゆっくりと俺に向かって片手を差し出してきた。








その手に恐る恐る触れると、手を強く握られた。





光輝さんは俺を引っ張り、俺の体を勢いよく引き寄せた。


そして、俺をぎゅっと抱きしめた。


「……っ、俺はもう誰にも騙されたくないっす」





光輝さんのブレザーを握りしめ、俺は小さな声で言った。






「ああ。言われなくても騙す気なんてねぇから、安心しろよ」








…………そこにあったものは、俺が失くした紛いなき温もりだった。








あぁ。





………暖かいや。