病院を出て白龍のデータを見ながら歩いてると、アジトには廃校になった学校が使われていることがわかった。




花屋があった駅ビルの裏側の、人が一人だけなら入れそうなほど小さな一本道の先に、そのアジトはあるらしい。





それらしき一本道を見つけた俺は、データをポケットに畳んでしまい、バスケットを腕に持ったままそこを通っていく。





バスケットは本人に返すべきだと思って入院初日から今日まで、ちゃんと保管しといたんだ。







小道を抜けた先にあったのは、やはり崩壊した学校のようなものだった。







黒に白いインクで白龍と書かれた旗が建物の前に立ち塞がっている。




いや、いくら何でもこれアピールしすぎのような……。






「ギャハハハハハハ!」






その時、建物から不気味な笑い声が聞こえてきた。



所々がかけて、地面に少しの残骸を残すその建物は、笑い声の雰囲気も相まって一種の幽霊屋敷のようだった。




…………なんか、
無性に入りたくねぇ。