気がつけば、左目から涙がこぼれ落ちていた。 光輝さんは、ただ真っ直ぐに俺を見つめている。 「……俺だって、友達くらい欲しいよ。……信じられるものなら信じてぇよ。でも……っ」 それでも、どうせ俺には欲しがる資格も信じる資格もないんだろう? 涙が出た左目に手をあてて、 俺は投げやりに言った。 「作りたいなら作ればいい。信じたいなら一度、騙されたと思って信じてみればいいだろ」 そう言い、光輝さんは俺をぎゅっと抱きしめた。 「……俺がお前の本当の居場所を作ってやる。自ら率先して独りになるな」