俺達が拾ったその弟は すげぇ幼くて、 臆病で、 人間不信者で、 でもそれ以上にすごい寂しがり屋の可愛い奴だった。 「妖斗……」 真凛は目を瞑った妖斗の頭を撫でた。 「ん……」 その時、ほんの微かに妖斗の声が聞こえた気がした。 「「「「「「妖斗!!」」」」」」 俺も翼咲も聖里奈も真凛も、翔太さんと優姫さんもみんな声を上げていた。 頼む。 頼むから、目を開けてくれ……。