ガチャ 部屋のドアが開き、警察が姿を現す。 「――神楽利亜、虐待容疑の罪で、逮捕する」 そう静かに警察は言った。 「……最期の最後で、あんたは母親みたいなことを言うんだな」 「当然よ。私はそこで眠る馬鹿犬の育て親ですもの。 ……総長さん、貴方がこの馬鹿犬を手懐ける日を、楽しみにしといてあげるわ。またね」 またねじゃねぇーよ。 妖斗は、お前にはもう一生会わせねぇ。 これで、終わりだ。