ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~










「利亜、終わりだ。ここには時期に警察と医者が現れる。妖斗は死なねぇし、もうお前は詰んでんだよ!!」






俺は、自信満々に言い放った。




「ふーん、そう。



……妖斗の監禁も、もう出来ないのね」





そう言い、利亜は気を失った妖斗の頭を撫でた。




その顔は、何処か憂いをおびているような気がした。






「……総長さん、私がなんでこの子を馬鹿犬のっていうか分かる?





……どうしようもなく子供だからよ。痛いとギャーギャー泣きわめいて、私からされることを何もかも怖がってる。





もう15歳なのに、この子はまだまだすごい泣き虫で、か弱くて、幼いの。……私にはこの子を手懐けることすらできなかった。




貴方もそう思うでしょう?」




利亜は、俺に笑いかけた。




「……そういうふうに育てたのは、お前だろ」





「そうね。




私はね、この子を愛したことなんて一度もないわ。可愛い子だとは今でも思うけれどね。




……総長さん、妖斗に伝えて。





――我儘だけがあなたの取得なのだから、せいぜい足掻いて足掻いて足掻きまくりなさい。






……自分の人生に満足するまでね」






そう言い、利亜は立ち上がった。