……生きたい。




咄嗟によぎったその想いに、他でもない
俺が一番驚愕した。




なんで今更、そんなことを思うんだ?






自分の体が壊れるのも、傷つくのも、どうでもいいと思って生きてきた。






だって、自分にはのうのうと気楽に生きていける価値なんかないのだから。







この体は、大好きだった両親と兄の体を奪って紡いだ体なのだから……。








こんなもんは大事に使う価値なんて
これっぽっちもないと思ったんだ。






そう本気で思って、ありえないくらいに穢れて生きてきた。





死ぬのが怖いから、その分自分の体を嫌ってほど傷つけて生きてきた。