俺達幹部と翔太さんは、翼咲のいる長谷川病院へ行った後、喰蝶のアジトへ行くこととなった。
ちなみに、優姫さんは翼咲と一緒に病院で待機だ。
喰蝶のアジトには、今日の朝10時から白龍全員で乗り込むことになっていた。
「空我先生、翼咲は?」
翼咲の病室である702号室の前に、空我先生が立っていた。
「さっき目を覚ました。開きかけた傷口は縫い直したから問題ない。ただ、抜糸をやるのがこりゃ14日だな。後、これは忠告だかな、当分喧嘩はさせるな」
「もちろん、そのつもりですよ」
俺は、一切の迷いもなく頷いた。
「そうか。……本人は自分の現状に全く納得してないみたいだけどな」
そう言い、空我先生は翼咲のいる702号室を
チラッと覗き見た。
直後、パリンっとその病室から何かプラスチックが割れたような音が響いた。
……なんか、嫌な予感しかしねぇ。



