《光輝side》
俺の怒号は通話が切れた音にかき消された。
アジトの屋上にいた白龍のメンバーは、みな無言だった。
いや、恐怖で凍りついていたと言った方が正しいのかもしれない。
「……お前ら、やることは分かってるな。妖斗を連れ戻す!!何がなんでもだ!あんな不正ありまくりの奴らに、俺達白龍が負けるわけには行かねぇんだよっ!!」
隣にいる聖里奈に笑いかけ、俺は叫んだ。
「「「おーっ!!!」」」
賛同の声が気持ちよかった。
「さて、助っ人どうする?翼咲分の穴は……「俺が出よう」
聖里奈が腕を組んでそう言った直後、屋上の扉が開き、翔太さんと優姫さんが姿を現した。
「翔太さん!」
「全く、あの末っ子は変なとこで見栄張って……」
翔太さんはそう言い、困ったように笑った。