――ザク。 「あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!!!!」 ガムテープを入れてなかった方のポケットからバタフライナイフを取り出し、利亜さんはそれを俺の左足の付け根に突き刺した。 数年前に同じようにナイフを刺され、縫われた後の上に突き刺さったそれを、 利亜さんは俺の足首まで勢いよく引きずった。 《妖斗っ!!!!》 俺の叫び声が聞こえたのか、光にぃの悲痛の声が利亜さんの電話から聞こえてきた。 直後、利亜さんは通話を切った。