「ん……っ」





目を覚ました俺は、鉄で作られたような何処も彼処も灰色の真っ暗な部屋の中にいた。





顔を上げると、自分の腕がバンザイされ、両手首が縄で縛り付けられていたことに気づいた。








下を見ると、足首も縄で同じように縛り付けられていた。






はぁ……。




「ざまぁないな」



そう他人事みたいに俺は呟く。




直後、部屋のドアが開き金髪をした利亜さんが部屋の中に入ってきた。





「あら、起きたの妖斗。おはよ」





「……っ!!」




利亜さんは俺の体の上にまたがり、奪取されたのかマフラーが巻かれてない首筋を舐めた。