「りんご飴食べよーっ!!」




参拝を終えると、真凛に腕を引かれ、
翼にぃ達と分かれた俺は色んな店を回った。






光にぃと聖里奈は、テンションの高い真凛と引っ張られる俺に、呆れながらついてきていた。



「……りんごあめ?」





「うん。りんごの上に水飴がかかってるの。甘くて美味しいよ?」




爽快な笑みをした真凛は、真後ろにいた俺にそう説明し、列に並んだ。




「へい、兄ちゃん、綺麗な彼女さんだね。はい、りんご飴4つ、400円だよー」



りんご飴と書かれた出店の店員がお金を払った光にぃと聖里奈にそんなことを言っていて、俺は思わず頬が火照った。







「まぁな。おじさんありがとな!」


「……ありがと」





店員にお礼を言った光にぃからりんご飴をひとつもらった俺は、それを恐る恐る1口かじった。




「……あま」






りんごの甘い蜜と、水飴の甘さが舌を刺激した。






……これは、悪くない。





「美味しいでしょ?」




「……ああ」





隣で、同じようにりんご飴をかじる真凛の言葉に、俺は迷いもなく頷いた。