俺は病室を出て、病院の前で
光にぃと真凛と聖里奈を待った。




「「「妖斗!!明けまして、おめでとうございまーす!!!」」」




「……明けましておめでとうございます」





俺は、何でもない振りをして声を揃えて言ってきた光にぃと真凛と聖里奈に挨拶をした。





「あっ、マフラー!!」




真凛は、俺の首に巻かれたギンガムチェックのマフラーを見て、嬉しそうに笑った。







「……ああ、うん。真凛は?」



「もちろん、着けてるよー。肌身離さずね!」





真凛は髪を片耳にかけ、俺にピアスを見せてきた。





「…………ありがと」


「こちらこそ!さっ、行こう?」




真凛が、俺の腕を掴んだ。


真凛や聖里奈と光にぃと共に、俺は神社へ向かって歩き出した。



………暁にぃ。




『妖斗!!』



頭に、兄さんが俺を呼ぶ声がよぎった。



あーあ、最後に笑った顔が見たかったな……っ。