真凛……っ。 なんで、今気づく。 恋なんか、俺はしたらいけないんだよ。 利亜さんの声を聞いて、もう俺は、ここにはいれないんだと思った。 そう思ったら、1番最初に会えないのが嫌だって思ったのは、光にぃでも翼にぃでもなくて…………真凛だった。 「アホかよ、マジ」 ……ああ、クソ。 「楽しかった、な……っ」 俺は瞳からこぼれ落ちた涙を拭い、眠っている兄さんの腕に触れた。 「…………バイバイ」 きっと、もうここには来れない。 ………俺は、二度と兄さんには会えない。