「ミーツケタ、妖斗」





ベランダに入っていたから開けっ放しになっていた窓から、そう声が聞こえた。




「っ!? あっ、あ………」





寒気がして、俺は頭を抱えて、ただただ喘ぐことしか出来ない。




「妖斗、どうした?」



翼にぃは、勢いよく俺の体を揺さぶった。




「……いる、あの人が」




「は?誰が?」











「…………俺に、売色を教えた人。あの事故後、俺を監禁して、学校にも通わせず、ご飯だって1日1食しかくれなかった。










………12歳の時、俺を、無理矢理犯した人だ」