「妖斗、難しいことは考えなくていい。もう一度聞くぞ。お前は、学校に行きたいか?それとも、……行きたくないか?」
翔太さんにそう言われた時、俺の張り詰めていた糸はいとも容易く切られた。
「行けるもんなら行きたいよっ!!」
気がつけば、俺はテーブルを叩いて、我を失って怒鳴り散らしていた。
「……いっつも、いっつも嫌でも目に入ってた。
同い歳くらいの子が笑って学校向かうのも、学校から家に帰るのも。コンビニとか、お店で制服姿で会話してるのも、全部嫌でも目に入った。
何もかも羨ましかったよっ!!」
それなのにっ、
俺は10年どうせ手に入らないからと、そんな思いを抱いていない振りをして生きてきた。
自分はそんなことを思っていい人間ではないからと。



