さて、翼咲は桃華に会いに行ったかな。



25日、朝8時。



真凛と聖里奈は10時に来ることになってるから、それまでご飯でも作るかぁ……。





「光にぃ!!」





隣の部屋から妖斗の声が聞こえてきて、俺は何かと思いそこへ走って向かった。





「どした?」



部屋の鍵を開けた妖斗に、俺は問いかける。



「光にぃ……何これ?」





赤色のプレゼント袋を持った妖斗は、不思議そうな顔をしていた。





「…………サンタからかもなー」




なんか、自分で言ってて恥ずかしくなってきたな。






いやまぁ、俺が用意したんだけども。




「開けてみろ」




俺は妖斗に、そう笑いかけた。





出てくるのは、紺色の染髪料。






「妖斗、お前その白髪ろくにに手入れしてないだろ?ていうか、胸まであるとか、長ったらしいんだよ!」





俺は妖斗の髪をわしゃわしゃと弄った。




「……だって、俺この髪好きじゃないし。




元々黒髪だよ?
事故が起きた翌日に、なってた」







ああ、
そういうことか……。






「まぁそうだとしても、お前美形だから暗めの色も似合うと思うんだよなぁ…………」






そう言い、俺は妖斗に笑いかけた。