妖斗と翼咲に自分の過去を話した俺は、自室の窓に体をよっかからせていた。





「………守る、か」









“お前なんか死んじまえ!”



“お前のせいで母さんは出ていったんだ!”








責任転嫁されて、暴力振るわれて、






…………あいつは俺の人生をめちゃくちゃにした。








最初はただの気まぐれだった。



高校に入ることになって、親代わりをしてくれてた総長が俺に一人暮らしを進めてきたんだ。



たぶん、あの人は俺に家族とはどういうものか教えたかったんだと思う。




俺は、DVの話とか自分の話すんのが極端に嫌いだったし、あの人達のこともずっと信頼できてなかったからな……。




でも1人だと親父に捕らえられる可能性もあるからって、最初はこの家に聖里奈と同棲することになって、それから翼咲に出会って俺が家に来いって言ったんだよな。