…………なんだか惨めすぎて、無性に死にたくなってきた。






死ぬ勇気も無いくせに。





「麗、羅さ……んァ!!」



痩せ細った体のそこらじゅうを舐められて、吐き気を催す。



……マジで、もう無理。



「嗚呼ァァッ!!!!痛っ、痛いっ!」


あまりの痛みに、俺は叫んだ。痕をつけられたのは、赤いアザの上だった。一週間前、客の彼氏に殴られてできたアザだ。


アザからながれた血が、床を汚した。


「あっ、汚れちゃったじゃーん。じゃあ、お仕置きだね♪」

麗羅さんは俺の体を触って、笑った。

悪寒が走る。


「妖斗がいちばん弱いのって、どこだっけ?」

「……」

「言わないならいいや。見つかるまで作ればいいし」


「言います言います!!……首です」


俺は慌てて声を出した。まぁそうはいっても、咄嗟に思いついたのがそこだっただけで、弱いとこなんて把握してないが。


「ふーん?でも黙ったお仕置きも含めて、全部やるね?」


そういって、麗羅さんは俺のズボンをずり下ろした。
麗羅さんは俺の体のアザが出来てるところに、わざと痕をつけまくった。

「痛っ!!」

殴られたり蹴られたりする時よりも痛い。これはたぶん、精神的な痛みだ。
噛まれる度に血が出る。

あまりの痛みに、思わず涙が出た。


苦しい……。


……………ねぇ、ママ、パパ、暁にぃっ。



助けてよ。独りは寂しいよ。



「嗚呼、ヴァ……っ」



自分の叫び声と、麗羅さんの俺を弄ぶ音しか聞こえない部屋の中で、俺は独りでに思う。



…………なぁ、頼むから誰か教えてくれ。





俺は、一体いつまでこんなことを続けていればいいんだ……。






その後、俺が夜まで麗羅さんにあたかも玩具当然のように雑に扱われたのは言うまでもない。