……嘘だ。
嘘だ嘘だ。冗談じゃねぇ!!
涙は特区の党に枯れていた。
「…………小学生の時にかかって、
かかった当初は、そりゃあ親も心配して見舞いに来たよ。
でも、症状は良くなっても、一向に退院の話は来ないんだよね。
それで、私が辛そうだとみんな悲しそうな顔するの。
いつの日か、見舞いに来なくなった。
今年なんて、せいぜい誕生日と初詣に会ったくらいだよ。
分かるんだよ。
ああ。……期待されてないんだなって」
俺は、桃華にキスをした。
……こんなんで、
代わってあげられたらいいのにな。
そう思うのにやろうともしないで、深い深いキスしかできない俺は……どうしようもない意気地無しだ。