前にいた光にぃの背中を、翼にぃが叩いた。






「光輝ー?何珍しくぼーっとしてんだよ。
俺らもアクセかなんか探しいくぞ」





「あっ、ああ……」




「……光にぃ?」






光にぃの顔色を伺うと、頬を赤くして口を隠していた。






「ははーん。光輝、さては、聖梨奈のあの急な甘さに照れたな?惚れ直したか?」




光にぃをニヤついた顔で見て、翼にぃは得意げに言い放った。





「ばっ、そんなんじゃねぇしっ!!元からあいつは甘くなくても綺麗だよっ!





……って、そうじゃなくて、あーもうっ!!!」






赤面した光にぃは両手で頭を抱え、その場にしゃがみこんだ。




「……墓穴掘るとか、クソダサ」





「うっさいわ!!」




すぐに立ち上がり、光にぃは翼にぃの頭を叩いた。


「痛っ!」


顔をしかめ、翼にぃは光にぃを睨みつける。


「ハハ!!」


俺はその屈託のないやり取りがおかしくて、笑った。




「「やっと笑ったな」」





光にぃと翼にぃが声を揃えて言った。





「……ありがとう」








「ん。じゃあ、プレゼント探しに行くぞー」




笑いながら、光にぃは先頭を歩き出した。