いつだって、許可なんてもらえないと思っていた。 全部奪われて、奪い返す力もなくて。 何もかも壊された。 それでも、この人達だけ……。 当たり前のように俺を赦すんだ。 同情じゃないと思っていいのかなんて、 よく分からない。 ……でも、同情じゃないと思いたい。 「それじゃあ、ショッピングモール行こっか」 真凛さんは片手を差し出し、俺に笑いかけた。