「……独りにして」



光にぃは何も言わず、俺の頭を撫でた。





「俺には、それは独りにすんなって意味に思えんだけど……違う?」





「っ、違……っ」



否定しようとしても、声にならなかった。
違うってちゃんと言えたら、どんなに良かったか。



「……なぁ妖斗、もう休もう。俺たちに会うまで毎日見舞い行ってんなら、当分は行かなくたって兄貴も許してくれるだろ。だからたまには羽を伸ばそうぜ」




光にぃは、楽しそうに笑った。




「……羽を伸ばす?」



「要は、気晴らしだ!!」





そういった直後、屋上のドアが開いた。




光にぃが慌てて俺から手を離し、後ろを見る。俺も同じように後ろを見ると、そこには白龍の幹部一行がいた。もちろん、翼にぃも。