光にぃは、喚く俺を見て何も言葉を発さなかった。






自暴自棄になったってしょうがないのに。





こんなのただの八つ当たりだろ……。





「……妖斗、俺も一緒に待ってやるから」





「待つって、いつまで待てばいいの？ ねぇ、光にぃ……暁にぃを返してよ」






泣きながら俺は懇願した。



なんでこんな言葉しか出てこないんだ。







“妖斗！！”






いつもいつも、頭に浮かんでは消える兄さんの顔。






もう会えないなんて思いたくない。




それでも、嫌でも考えるのは俺が弱いから？