お昼の二時頃、俺は聖梨奈と真凛に電話をかけ、長谷川病院の1階には妖斗を除いた3人が集まった。




妖斗は病院に入って早々、次楽暁斗のところへ行ってしまった。



「翼咲!!」





俺は、エレベーター横の階段から空我先生と共に降りてくる翼咲に、声を掛けた。




「光輝……」


翼咲は病衣ではなく、白ニットにクラッシュジーンズを吐いていた。ニットの袖から見えた右腕には包帯が巻かれており、痛々しかった。







「翼咲くん、それじゃ2週間後に抜糸をするのでまた来てください」




空我先生は翼咲と共に俺達の方へ近づいてきて、そんなことを言ってから帰った。




結局、この人が何で親との接触無しを許可したのかは謎のままだ。




どうして妖斗と知り合いなのかも。