謝ってくるなんて思わなくて、
ちょっとびっくりした。




真凛のおかげで、多少は丸くなったんだろうか。




「ん、もういいよ」





俺は妖斗の背をそっと撫でた。





「……光にぃ、頭痛い?」




「バーカ、こんなんかすり傷だよ。慣れてるし」





妖斗は包帯が巻かれた俺の額に、気遣うかのように触れた。







「……光にぃ、今日は俺も翼にぃんとこ行く」






翼咲にも謝りたいのか。





「わかった」




そう言い、俺は快活に笑った。