夜、7時前。



「翼咲、俺今日はもう帰るからな」




俺はベットの上で、上半身を起こしあげている翼咲の頭をそっと撫でた。





「ん。光輝、明日も来る……よな?」




翼咲は不安そうな顔をして俺を見た。




翼咲……。



俺は、こいつが本当はすげぇ寂しがり屋で、怖がりなのを知ってる。



……妖斗の方が重症かもしれんが、そうだとしてもこいつも充分怖がりで寂しがり屋だ。


こいつは、妖斗より多少人のことを信頼してるだけだ。








「……いわれなくたって来るよ、お前は俺の親友なんだから」




「ん」


俺は翼咲の背中を軽く叩いて、病室を後にした。