小6の時、童貞を壊されそうになり逃げようとした罰として問答無用でやられたそれは、俺の背中に物凄い傷跡をつくった。




足が何十本あるムカデが背中に住み着いてるかのような真っ赤な跡を作った。





フワッ。





直後、俺は化け物に震えた体を抱きしめられた。






その化け物が利亜さんでも麗羅さんでもなくて、真凛さんなのを理解して、俺はその人の顔を怯えながら見た。







「大丈夫、大丈夫。怖がらなくていいよ。あたしは何にもしないから。傷つけない。……ただ、そばにいるから」





真凛さんは、俺の頭を撫でて優しそうな顔をして笑った。








「うっ、嗚呼嗚嗚呼!!!」




部屋の壁や床を突き抜けんばかりの悲鳴をあげて、俺はその日赤ん坊みたいに泣きじゃくった。