「日向くぅ〜ん!

今日、カラオケ行かなぁい〜?」

「分かった!行こっか?」

「やったぁー!」

そう、この日向って言うのは私の彼氏のはず…なんだけど。

こうやって、女の子とデートに行くの。

だから、誘ってもデートにいけない。

「柚鈴、いいの?」

「だめだよー!彼女なんでしょ?」

「美由ちゃん、京香ちゃん!」

良くは、ないけど。

「今日、誘ってきなよ!

彼女を優先するでしょ!」

「そうだよーー!ほら、行っておいで!」

や、優しい!

「うん!ありがとう!」

今日は、いけるかな?

女の子と腕を組んでいる中山くんを見つける。

ちょっと、ズキって胸が痛い。

「中山くん!」

「何?」

あ、やっぱり私にだけ冷たいんだ。

「早くしろよ。」

「え、あ、うん。ごめんなさい。

今日、一緒に…「無理。」

「え?」

まだ、途中だったよね?

なんで、

「だから、帰らないって言ってんの。

分かんねーの?」

「可愛そぅだよ〜!

一応、彼女さんなんだしさぁ〜♪

キャハハっ!」

一応、なんだ。

「こいつとなんか、付き合ってねぇよ。

行こうぜ?」

「うん!」

そう言って、歩いて行ってしまった。