「大丈夫ですか?」 「いやー参った参った。朝は木枯らしでも吹くんじゃないかと思ったんだけどまだ気が早かったわ。でも脱ぐと邪魔だから我慢して着てたのさ。あ、すみれちゃん、お冷、もう一杯もらえるかい」 「はい、何杯でもお持ちしますよ」 「確かに今朝は寒かったのに今は夏が帰ってきたようだもんなぁ。お疲れ徳さん」 そんな日常のやりとりを交わし、カウンターの中に戻ろうとしたその時――