翌朝、亮太は完全復活。
遅れてバス停にやってくるのが日課になっているのに、その日はめずらしく俺よりも早くバス停に来ていた。
「早いな。台風でもくるんじゃね?」
俺がそうからかうと、コートに手を突っ込んで身を縮ませていた亮太はニッと笑った。
「紗枝に早く会いたいしね~」
紗枝の名前が出てきて、俺は思わず「あっ」と声をあげた。
「おまえさぁ、学校休むときはちゃんと紗枝ちゃんに連絡しろよ?」
昨日、亮太からの欠席メールは俺にだけきて。
紗枝は「あたしにはきていない」とひどく不機嫌そうにしていた。
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